2013年2月21日木曜日

伊予柑

大学生のとき、お風呂がついていない下宿に住んでいました。
あの頃はそれが普通の世の中だった気がします(年がばれる!)。

福岡の田舎から、横浜の大学に行かせてもらえるだけでもありがたい時代。

田舎で酒屋を営む両親にとって、毎月の仕送りは楽なものではなかったと思います。

私も一応、仕送りの有り難さがわかっていたので、家庭教師のアルバイトをしたり、つつましく暮らしていました。
  (大学にはあまり行った記憶がない! いったいどこで何をしていたんだ!私)

銭湯に行く途中に、八百屋さんがあって、伊予柑が売られていました。
一山500円くらいだったかなあ? 300円?

真っ暗な夜道、そこだけオレンジ色にぼんやり光る伊予柑
食べたいな、買いたいなあ 
と思いながら、一度も買わなかった...
とても贅沢な気がして、買えませんでした。

若い頃の何が懐かしいかといえば、この物悲しさのような感情かもしれません。
若さとは対極にあるけれど。

今、これがどんなに幸せなことか、わかる。
何でも与えられて、買ってもらっていては味わえない幸せ。

今でも伊予柑が店先に並んでいると、どきっとします。
今なら買える(笑)。
100個くらい買える!

でも、買えない頃の自分が、少しうらやましく思えるのは何故だろう。

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