2011年11月21日月曜日

いつか

千葉の田舎の方に(といっても家から車で30分とかからない場所)美味しい蕎麦屋がある。
蕎麦が苦手だった娘も、そこで初めて蕎麦の美味しさを知った。
その店で出される天ぷらも、近くで穫れる何てこともない素朴な野菜だけ。
私は油の匂いがダメで、天ぷらもあまり好きじゃなかったけれど、そこのだけはなぜか全部食べることが出来た。
美味しかった。

久しぶりにその店に行ったところ、10月末で閉店しましたと貼り紙が。
うーん。
田舎の店には珍しく、いつも満席だったのに。
本当に参った。

私は欲ばりで、楽観的で、悪いことは信じない、自分には不幸は降り掛かってこないと信じていた。
でも最近、永遠というものは存在しないんだ  と、こんな傲慢な私でも認めざるを得ない出来事が起こった。
大切なもの、かけがえのないものは永遠に手にしていたい。
いや、永遠に手の中にあるのだと信じていた。
でも、物事には終わりがあるんだ、
いつか、その温かいものを手放さなければいけないときが来るんだと今更ながらわかった。

じゃあ、人は何に向かって生きているんだろう。
いずれは無になってしまうのに。

ここまで書いていて、これ、ほんとに社長のブログ?
こんなこと書いて、まずいんじゃないか?
社長だったら、もっと、経営目標だの、小難しいことを書くべきではないのか!?

尊敬する経営者が私にかけてくれた言葉
”これからは、想いのない会社は淘汰されていくでしょう”
能力はないけれど、想いだけはある。
研究者の想い、そこで学ぶ学生の皆さんの想い、それを必要としてくださる社会への想い それを大切に思う気持ちだけは、誰にも負けないと思っている。
そこだけが、かろうじて私が社長であることを許されている理由かもしれない。

いずれは全てが土に帰り、この苦労やあがきや喜びも無になってしまう時が必ず来る。
でも、命を与えられ、こうして多くの人に支えられ仕事ができているのなら、きっと目に見えない何かの力が働いているのだろう。

景色すら目に入らないような苦しい一ヶ月でした。
一ヶ月ぶりに犬と歩く公園、銀杏の葉が美しい秋になっていました。

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